三井デザインテック本社「ANTENNA」
多様な情報を受発信する「ANTENNA」で、オフィスの未来を切り拓く
- KIMURA YASUYUKI
- SANO MIDORI
- GOTO WATARU
- KIMURA HAJIME
- TANIMURA HONOKA
- #オフィス
- #リニューアル・改装
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- #サステナビリティ

メンバー
Member
新しい技術も駆使しながら、未来に向けた実験的アプローチを推進。
シナジー効果を生み出せるメンバーを選出

KIMURA YASUYUKI
CONSULTING

SANO MIDORI
DESIGN

GOTO WATARU
DESIGN

KIMURA HAJIME
PLANNING

TANIMURA HONOKA
CONSTRUCTION
テーマ
Theme
これからのオフィスの在り方・働き方をけん引する
未来志向型のオフィスをつくる
2021年に本社移転し、「CROSSOVER」をコンセプトとした新しい働き方を模索してきた三井デザインテック。
そこから約4年が経過し、出社回帰や人員増加に伴う新たな課題が顕在化。それらの課題解決とともに、
Well-Beingのさらなる向上を目指し、未来志向型のオフィスへのアップデートを行うことに。
イノベーションの基盤になる
未来志向型のオフィス
社会情勢や経済環境が急速に変化する中、オフィスに求められる役割も変化してきた。空間創造を担う企業として、これからのオフィスの在り方・働き方を先導する、未来志向型のオフィスへのリニューアルが期待された。
CROSSOVERの深化と拡張を目指し
つながりを再構築
移転後は定期的なアンケートを行っており、2023年度の調査では、気軽なコミュニケーションの機会が増加している一方で、他部署の業務内容を十分に把握できていないといった課題も浮き彫りに。組織の垣根を越えたCROSSOVERをさらに前進させる必要があった。
三井デザインテックの理念を体現する
サステナビリティの試み
当社では「くらしと社会の未来をつくる」というミッションのもと、魅力的で持続可能な社会の構築に取り組む。この理念に基づき、サステナビリティ・サーキュラーデザインの観点を取り入れたデザインが求められた。
これからのオフィスをリードする
未来志向型のオフィスとは?
ソリューション
Solution
様々な情報が受発信できる「ANTENNA」エリアで
未来に向けたサーキュラーな実験を行う
2階中央の区画を改修し、進行中のプロジェクトが集う「ANTENNA」を新設。多様な視点や専門性をCROSSOVERし、新たな知見や価値を生み出すことを目的とした。同時に「リニューアル時に発生した廃材を資源として活用する」という実験的な取り組み
にも挑戦。自社改修ならではのアプローチで、新たな価値の創造とデザインの可能性を探究した。
CROSSOVERの
深化と拡張

プロジェクトブースを
一箇所に集約

理念を体現する
サステナビリティ
の試み
Result 01
プロジェクトブースを集約し、
情報共有と社内連携を強化する新たなエリアを構築
当社では案件ごとに専用のブースをつくり、担当者たちが集合できるようにしている。アップデート前はそれが社内各所に点在し、案件ごとに情報が分散していた。そこで、執務スペースの一部を改修し、ブースが集まる「ANTENNA」エリアとして再設計。プロジェクトのモックアップや進捗、アイデア共有ボードなどが集約する仕組みをつくった。進行中のプロジェクトが一目で分かり、コミュニケーションが自然発生する場になった。
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Result 02
産業廃棄物を建材として積極的活用
木くずを培地に菌糸パネルを制作
「ANTENNA」では、サステナビリティ・サーキュラーデザインを基盤にした様々な実験的アプローチを展開。その中の1つが、改修を通じて発生した廃棄物の資源の再利用だ。例えばエリア中央の柱には、自社解体で排出された木くずを利用して菌糸類を育成した「Mycelium tile」を製作。また、プラスターボード、吸音パネル、ベンチの張地、木下地材の4種類の廃材を粉砕・混合して素材をつくり、カウンター天板を制作。さらに、廃材を活用したブロックスツールやマテリアルコラージュテーブルも手がけている。
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Result 03
自社の倉庫で眠っていた役目を終えた家具を
「ANTENNA」用にアップサイクル
自社倉庫に保管されていた廃棄予定の家具などをアップサイクルし、10点ほどの専用家具も製作。コロナウイルス流行期に使用されていた飛沫防止パネルは、フロアを仕切るパーティションとして再利用。また、故障した昇降ハイスツールと廃棄予定のスライドキャビネットを再利用したテーブルは、シンメトリーに配置したハイスツールの脚に、メタル塗装を施したスライドキャビネットのベースを組み合わせた。
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Result 04
サーキュラーエコノミー実現に向けたアプローチとして
サステナブルな新素材の活用も検討
サーキュラーエコノミー実現に向けたアプローチの1つとして、環境負荷の少ない素材も活用した。例えば、3Dプリンターで形成したペンダントライトには、植物由来の「セルロース」と「酢酸」からなる生分解性素材を採用。通常は顔料を混ぜて使用する場合が多いが、今回は透明のまま使用した。照明としての役目を終えた後は、粉砕して再原料化することも可能。このように、生分解性のある素材や循環可能な素材を探求した。
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ソリューションポイント
Solution
Point
改修で発生した廃材をアップサイクルして活用しながら
未来のオフィスのヒントになる空間を
Hearing
ヒアリング

木村 保之
KIMURA YASUYUKI
コンサルティング
アップデートを進めるにあたり、まずは現状課題の把握からスタートしました。アンケートや部門横断ワークショップを通じて明らかになったのが、「社員同士のコミュニケーション量は増えているが、相手の仕事内容まで深く理解している人は少ない」ということです。業務の情報交換に加え、アイデアの共有ができる場や仕掛けを構築し、当社オフィスのコンセプトである「CROSSOVER」を深化・拡張する必要があると考えました。
Planning
コンセプト設計

佐野 翠
SANO MIDORI
設計・デザイン
今回のリニューアルプロジェクトでは2階「ANTENNA」以外の9エリアにも手を加えており、フロアごとに設計担当者を設定しています。私の仕事は、各フロアの担当者とタッグを組み、全体の取りまとめを行うこと。担当デザイナーの意見を私のもとに集約し、事務局と1対1のやりとりを重ねていきました。「未来の働き方・暮らし方」を起点に発想を広げていく中で、私たちにとってベストな形が「ANTENNA」でした。
Design
デザイン

後藤 航
GOTO WATARU
設計・デザイン
本エリアの計画が決まり、デザイン・設計担当として参加しました。新しい技術を取り入れ、サステナビリティ・サーキュラーデザインの視点を加えることが私の主な役割でした。「改修時に発生した廃材を資源を循環させる」というストーリーテリングに加えて、素材の探求にも力を入れています。例えば、無着色の酢酸セルロースを用いたラタンランプシェードは、協力会社の皆さまと繰り返し意見を交わす中で生まれたものです。



木村 肇
KIMURA HAJIME
設計
2階フロア全体の達成すべき課題の整理や、順位決めなどのコントロールを行いました。サステナビリティ・サーキュラーデザインの課題に対しては、法令・コスト・施工性などの観点から、各部署とともに実装に向けた調整を実施しました。特に印象に残っているのは、株式会社博展とタッグを組んで行った「ワークショップから生まれたアイデアを、実際の施工に反映する」というチャレンジです。初めての取り組みだったため、各所との調整に奔走しました。

後藤 航
GOTO WATARU
設計・デザイン
博展とのワークショップは全6回で、所要時間は1時間程度。社内横断で20人程度を集めました。ワークショップでは、サーキュラーエコノミーに関する勉強や、同エリア用の造作家具に関するブレインストーミングを行い、家具に関するアイデアをふくらませていきました。多くの社員を巻き込み「自分事」として受け止めてもらえるよう意識しました。また、このサーキュラーの取り組みに関してはムービーも作成しました。
Construction
施工

谷村 帆香
TANIMURA HONOKA
工事
施工管理を担当しました。今回のプロジェクトは、工事過程でも持続可能性に配慮したことがポイントです。搬入や施工時の養生では、建設副産物の発生を抑えるために、繰り返し利用できるブルーシートを採用しました。工事として特に力を入れた点は、アップサイクルされた家具の配置に合わせて、家具設置前の壁・床・天井の整備を行ったこと。有効寸法や構造の強度の確認には特に注意しました。
Completion
竣工

木村 保之
KIMURA YASUYUKI
コンサルティング
変化の激しい時代において、当社のミッション「くらしと社会の未来をつくる」を実現するため、未来のオフィスをリードする新たな環境づくりに取り組んできました。多角的な視点と実験的なアプローチを取り入れた 「ANTENNA」は、未来のオフィスの在り方に対するヒントを提示するとともに、社員一人ひとりのインスピレーションを刺激し、新たなアイデアやチャレンジが次々と生まれる場となっていくと思います。
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