& MIND —学びの杜—

歴史を紡ぐシークエンスデザインで、人材とイノベーションを育む研修施設

  • INOUE HIROTAKA
  • FUJIMOTO YUSUKE
  • AKAGI SAE
  • #オフィス
  • #新築
  • #ブランディング
  • #アート
& MIND —学びの杜—サムネイル

メンバー

Member

枠にとらわれず柔軟に協働
クライアントと共に探求しながら想いを形にするチーム

井上 博貴さん画像

INOUE HIROTAKA

SALES

藤本 裕助さん画像

FUJIMOTO YUSUKE

DESIGN

赤木 沙衣さん画像

AKAGI SAE

DESIGN

テーマ

Theme

リアルな場の価値を最大化し
成長のためのマインドセットを獲得できる場所

三井不動産株式会社の新しい研修施設は、社員向けの研修やイベントに加え、学生向けのインターンシップやPR用の動画撮影など、多様な用途での利用を想定。「リアルな場の価値を最大化し、成長のためのマインドセットを獲得するとともに、未来のイノベーションを育む拠点にしてほしい」とご依頼いただいた。

オンラインにも対応しつつ
リアルならではの価値もつくる

アフターコロナということもあり、リアル開催とオンライン開催の両方に対応可能なハイブリッド型の研修施設が求められた。同時に「リアルならではの、効果的な研修ができる場にしてほしい」というご要望もいただいた。

インプットだけではなく
「成長を実感できる場所」に

「インプット」「プット」「アウトプット」という三位一体のプロセスを重視し、社員一人ひとりが成長のためのマインドセットを行い、成長を実感できる体験設計をする必要があった。

同社の原動力である
「人材資本」を伝える

「新しい価値を創造し続けてきた原動力は、人材という資産である」という三井不動産の考え方をもとに、人の知恵や手によって紡がれてきたストーリーを空間に落とし込む必要があった。

成長マインドセットを持たせる
ハイブリッド型の研修施設とは

ソリューション

Solution

三井不動産の歴史をシークエンスに学び
未来につながるアイデアが循環していく場所

新しい価値を創造する人材を育成するには、三井不動産の歩みを知り、未来へとつなげることが重要。「原点から未来に紡ぐ糸」というコンセプトのもと、エントランスから廊下を同社の「原点~現在」、ラウンジから研修室を「現在~未来」と見立て、移動とともに歴史を学び未来へとつながるシークエンスデザインをつくった。

主催者と受講者の
双方向ニーズの深掘り

歴史を辿る
シークエンスデザイン

インプットだけに
とどまらない施設

Result 01

まるで社史を開くように、会社の歴史が紡がれていく廊下

エントランスのテーマは「社史」。正面ゲートは「本の表紙」を象徴しており、創業者・三井高利から紡がれた一本の糸が「HISTORY ART WALL」を描き出すようなデザインに。同社が手掛けた街づくりに加えて、歴代の社長や仲間たちの姿を刻むことで、先人たちの知恵と想いを紡いだ。長く伸びる廊下はラウンジへと続き、両側に配された7室の会議室の室名札は、「インデックスラベル」をモチーフにデザイン。

Result01イメージ
Result01イメージ
Result01イメージ

1 / 3

Result 02

エポックメイキングな出来事の「想い」を込めたデザイン。
新人は志を継ぎ、関わった人は初心に立ち返る

各会議室の名称とデザインは、三井不動産の「エポックメイキングな出来事」をモチーフとした。「1673 越後屋 創業」から始まり、奥へ進むほど新しい出来事がテーマとなる。「1673 越後屋 創業」では、当時画期的だった「店前(たなさき)売り」や、仕入れていた西陣織に着目。品物が整然と並ぶ様子を抽象的にデフォルメし、本物の西陣織を用いた現代絵画を思わせるデザインに仕上げた。

Result02イメージ
Result02イメージ
Result02イメージ
Result02イメージ

1 / 4

Result 03

廊下と研修室を繋ぐラウンジ。
ここでのアウトプットが誰かのインプットになる仕掛け

本施設の中央に位置するラウンジは、学びの「杜」を体現した空間。人と自然の生命力を感じさせるデザインで使用者の緊張を解き、研修内容をより深く吸収できる“余白”を生み出した。ダイナミックな斜めのゲートや床のデザインが、ステージ・研修室へと自然に誘導する。帯のように波打つマグネットウォールには、研修で得た気づきやアイデアを自由に掲示できる。その掲示物が他者のインプットへとつながる仕掛け。

Result03イメージ
Result03イメージ

1 / 2

Result 04

パフォーマンスを最大化する、フレキシブルな研修室

研修室は4つに区切り、境界を可動式の間仕切りにすることで、多様な利用シーンを想定。充実したICT設備で、リアルとオンラインをつなぐハイブリッド受講を可能にした。9面マルチモニターを備えたステージには、シアターやプレゼンなど、シーンに応じて切り替え可能な照明を設置し、受講者と講師のパフォーマンスを最大限に引き出せるように。モバイルバッテリーを採用してPC用の配線を排除し、可変性と美観の両立を叶えた。

Result04イメージ
Result04イメージ
Result04イメージ
Result04イメージ

1 / 4

Result 05

光のインスタレーションで、「アイデアの循環」を表現

ラウンジに設置した「知恵の柱」では、人や思考のつながりが回転しながら積み重なる様子を表現。この場所でのアウトプットが、新たな誰かのインプットへと循環するイメージを示した。定刻になるとオブジェを透過して光が上昇し、ガラス柱を伝って植物が浸透する。前者は同社の「未来」、後者は同社の経営理念である「共生」「共存」「共創」の象徴とした。

Result05イメージ
Result05イメージ

1 / 2

ソリューションポイント

Solution
Point

人事担当と直接コミュニケーションを重ね、
歴史や思いを踏まえてディティールまで磨き上げた

Hearing

ヒアリング

井上 博貴さん 画像

井上 博貴

INOUE HIROTAKA

営業

営業として、納期の調整とコスト・コントロールを担当しました。今回のプロジェクトの特徴が、「クライアントと弊社デザイナーがとにかく盛り上がった」こと。双方向の議論が白熱し、そこで得た学びがデザインにも次々と還元されていきました。彼らの熱量を活かし、その自由な発想を形にできるよう、調整役として全力でサポートに徹しました。

Planning

コンセプト設計

藤本 裕助さん 画像

藤本 裕助

FUJIMOTO YUSUKE

設計・デザイン

クライアントと課題の目線を合わせるため、研修施設の事例紹介や視察を実施。ディスカッションを重ねる中で試行錯誤を繰り返し、骨子とゾーニングを決定しました。その後も議論は白熱し、双方で知恵とアイデアを出し合い、デザインに反映していきました。

Concept & Design

コンセプト&デザイン

赤木 沙衣さん 画像

赤木 沙衣

AKAGI SAE

設計・デザイン

デザインする際は、私たちなりにクライアントの歴史を紐解いていきました。書籍などの資料はもちろん、当時の現場を知る人たちの話も参考にしています。例えば、エントランスの「HISTORY ART WALL」のグラフィックには、当時の社長や仲間たちのエピソードを反映。同社が、人との縁を大切にしながら街づくりを行う会社であることを伝えています。

赤木 沙衣さん 画像

赤木 沙衣

AKAGI SAE

設計・デザイン

施設名である「&MIND-学びの杜-」の由来は、「Mitsui Fudosan」「Inspire=刺激を与える、鼓舞する」「Nuture=人を、アイデアを育てる」「Develop=発展させてイノベーションを起こす」という4つの言葉の頭文字。「足を踏み入れた瞬間から知的好奇心が高まり、思いやアイデアが共鳴する場所」を表現しており、まさに名前通りの施設ができたと感じています。

Construction

施工

工事担当さん 画像

工事担当

クリニックに隣接する区画での工事であったため、作業時間に制限がありましたが、綿密な工程調整を行うことで対応しました。限られたスケジュールの中でも、デザイナーの意図を的確に汲み取り形にすることを心がけ、無事に予定通りの竣工・お引き渡しを実現することができました。

Completion

竣工

藤本 裕助さん 画像

藤本 裕助

FUJIMOTO YUSUKE

設計・デザイン

クライアントからは、「この施設ができたことで、研修受講者のモチベーションが上がった」とお言葉をいただきました。「入社できて良かった」と言ってくれた新入社員もいたそうです。同施設では、通常のインプット学習に加え、深く考え、よりリアルなアウトプット学習を行うことが可能です。そうすることで、「価値創造できる人材を育てる」という次世代に向けた研修施設をつくることができました。

& MIND —学びの杜— 画像 1
& MIND —学びの杜— 画像 2
& MIND —学びの杜— 画像 3
& MIND —学びの杜— 画像 4
& MIND —学びの杜— 画像 5

1 / 5